日能研「計算マスター」と「計算と漢字」の使い方

日能研教材の、いわゆる「計算マスター」と「計算と漢字」について、使い方を書こうと思います。

計算マスターと計算と漢字では対象や目指している力が異なるので、子供にあった教材を選択することが大切です。

計算マスターの対象と使い方

計算マスターは、学年別にあり、市販されているのが良いところです。

一日3題ずつ計算が載っていて、日割りになっています。

そこが良いところでもあり、悪いところでもあります。

中のページについては、「計算マスター 日能研」で画像を検索すれば見ることが出来こんな感じになっています。

計算マスターの対象

計算マスターは、計算が苦手で算数の基礎がなっておらず、算数を勉強する習慣のない子向きです。

小6の偏差値(日能研)でいえば、45未満が対象といえるでしょう。

使って意味があるのはせいぜい偏差値48までだと思います。

計算マスターの使い方

ノートを用意し、計算マスターの日付欄に日割りに振った問題を解いていきます。
毎日必ず三題ずつ解くことで、学習習慣を身につけさせます。

四則演算の場合、解答には答えしか載っていないので、本人はなぜ間違えているかわからないこともあります。
その場合は、2回くらいはとにかく解き直しをさせましょう。

それでも合わない場合は、式を確認するなどして、計算の順番が合っているか、計算ミスをしていないかを誰か大人が確認してやる必要があります。

解く、丸を付ける、までは本人ができますが、間の解説がないので、親でも先生でも質問できる相手がいる子でないと、やる意味がありません。

一番よくないのは、解きっぱなしで放置、です。
解いた、丸付けた、あーまちがってるまあいいや、が一番よくありません。

そういう意味ではなかなか自習教材としては適格とまでいえないかもしれません。
誰か大人がみてやれることを前提にしなければいけないと思います。

計算と漢字の対象と使い方

ここで説明するのは、学研の「計算と漢字」ではなく、日能研教材の「計算と漢字」シリーズです。

こちらの画像は4年のもの(計算と漢字Ⅲ)ですが、中身はこれに近いです。

外見としては、大体この画像の右下にあるもの(こちらの画像はステージⅤです。右下。)です。

日能研教材で、外では購入できません。

計算と漢字の対象

偏差値40~60くらいまで幅広く使うことができると思います。

特に、小6の「ステージⅣ」と「ステージⅤ」は良質で、前で紹介した計算マスターのように計算のみに拘らず、図形問題や文章題(レベルD、E)、逆算(レベルC)、単位換算(レベルB)もバランスよく毎回収録されています。

偏差値50の香蘭出身の友人は、「国語が得意な子なら、算数の本科テキストを真面目にやらなくても、計算と漢字だけ完璧にしていれば香蘭は受かる」と言っていました。

たしかに、香蘭は国語か算数どちらかがぐっと得意な場合、もう片方がさほどできなくても合格点に達していれば採って貰えます。
ですから、国語は55近くあるが算数アレルギーの子におすすめできる教材です。

同じく偏差値50の品川女子となると、計算と漢字一本というのは厳しいです。

なかなか応用力を問うものを出してくることがあるので、算数のセンス、つまり、発想を必要とします。
すると、計算と漢字一本では厳しいので、少々難しい問題も解かなければなりません。

偏差値45前後の子であれば、いつもいっているように本科の「考えよう1~5」までのみとこの計算と漢字だけで良いと思います。

逆に偏差値55ともなると、計算と漢字で間違える部分のほうが少ないはずです。その間違える部分になにか法則性がないかを見つけるようにしましょう。図形のこういう問題がーとか、文章題のこういう問題がーとか、単位のこれがでてくるとーとか。そこを克服すると上に伸びることができるでしょう。

計算と漢字の使い方

漢字について

漢字は、まず上の段に元の文章があるので、口に出すだけで良いので読みが合っているか確認しましょう(下の段に答えがあります)。
次に、上の段を教科書などで隠して、下の段だけをみて漢字を練習します。
できたものには番号の上に○を書き、出来なかった物は×を書きましょう。

これを3回くらいやると、毎回×のものがわかってくるはずです。意味や書き順を意識しながら3回ずつ書きましょう。
そして、テスト前に×のものを丸暗記して頭に叩き込み、テストが始まったらすぐに漢字を解いてしまいましょう。

え?真の実力がつかない?テストで点がとれないのに真の実力などと言っている場合ではありません。
まずは基礎的な点数をとってから。それが現在の受験システムです。

計算について

さて、算数はほぼ上に書いてしまいましたが、重要なのはレベルA(計算)ではなく、レベルB以降なのです。
単位換算、逆算、図形や文章題…。時間がないならAから解かずにBから解きましょう。
単位は必ず公開模試の大問1(6)に出ます。これひとつ確実にとれれば5点になります。Bは絶対に毎回解いた方が良いです。
同じく絶対に1~2問は出る逆算を考えて、Cもやりましょう。

D~Eは全部解くのには偏差値40程度だとかなり苦労すると思うので、40しかないならまだやらなくていいと思います。

40しかないなら、まずベストチェックで章別にやることをおすすめします。

偏差値45以上であれば、D~Eを真面目に行い、わからない苦手な単元を発見し、ベストチェックで補うことで伸びることが出来ます。
身近な弱点発見器といったところでしょう。レベルや考え方的にも、そして、無駄のない構成をみても、非常に宜しい教材です。

 

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