お久しぶりです。こんにちは。今回は受験生の「自他共認める、やる気のない生徒」からの相談についてご紹介したいと思います。
「あの…別の塾で、一日12時間勉強しろって言われたんですけど……」
お、おお…?!私、夏期講習期間に似たような記事を書いたようなきがするのですが…ッ?!
ありましたねえ…。
正直な話、やる気がない場合は12時間なんて持ちません。
異論がある方もいらっしゃるでしょうけれども、
沢山の時間勉強する姿を見せることが目的なのか?
※子供が机に向かっている時間が長いという事実で親が安心したいケースがある
それとも本当に合格することが目的なのか?
そのどっちなのかによって、長時間机にかじりつく価値は異なってくるのです。
勉強時間が多いのは結果であり、目的ではない。
前の記事でも私はこう書いております。
昔から、学校の先生は「夏休みは一日8時間勉強しろ。10時間やっても死にはしない。勉強しすぎても死ぬことはない。ご飯と風呂と睡眠以外は勉強しろ」とよく言いますが、ずっと疑問でした。本当にそんなことをしなければいけないのだろうか?と。
難関資格合格者や、難関大学合格者の自伝などを読むと、
ほとんど(8割くらい)と言ってよいほど、
○○以外は全て勉強していたというフレーズが出てきます。
それは「やる気を出した結果」他の時間も削って集中したのであって
「やる気のない人でもできる必勝法」ではない
んです。
ご飯とお風呂以外の時間を全て勉強に費やしたら絶対に志望校に合格するんだったらわかりますけど
朝から晩までその講座を取れば資格が付与されるならわかりますけど(大人用の認定講座に多いやつです)
そうではないのが受験勉強です。
「結果」=「やる気があって→気付いたら時間が経ってた」
長時間勉強したくない派の私も流石に博士入試前はひたすら英語と向き合っていましたが、
それは
やる気があって→気付いたらすっごい時間経ってた!
なのであって、
今日は丸一日勉強するぞ☆ミが最初にきているわけではありません。。
ではやる気がないのに長時間勉強するとどうなるんでしょうか。
嫌々ながら丸一日塾に通ってどれくらい効果が出るのか?
こちらの記事の生徒さんのことを思い出しました。塾に嫌々通いながら最後はやる気を出して品川女子に合格した子ですね。
記事の最後に書いている通り、
講習中は90分×4コマ連続で授業を受け、前後の時間は塾で自習をし、
最後に親が迎えに来るというようなマジで塾はりつけ型の受験をした子でした。
この子も小5や小6の前半は全然だめでした。
とにかくやる気がなく、すぐにできない問題は「やだー!やりたくないー!だってできないもん!」で拗ねてしまう。
できなかった問題を解説を受けたときだけわかった顔をして、
あとで出された宿題ではまったくそこが生かされずやっぱり間違える。
そういうことをしていました。
だから、やる気がないのに長時間拘束して勉強させても伸びないのです。
そして、毎回塾の側が親御さんからお叱りを受けていました。
こんなに通わせているのに成果が出ない!と。
やる気のない少女が変わるために必要だった要素
- 秋になってきちんと志望校を決めたこと(品川女子と八雲です)
- 個別指導担当の先生たちが何人も彼女を根気よく支え続けてくれたこと
- 自信がつくようにおさえの学校の過去問からスタートしたこと
- 「できるようになること」よりも「受かるために必要なこと」を意識するようにしたこと
この4つです。
意味があったこと=長時間塾で座っていることに慣れた
もとから長時間塾に住み着いていましたから、やる気を出せば早かったです。
そういう意味では、長時間塾に住み着くという訓練をしていたのならば、小5の頃からずっと塾で一日を過ごしたことに意味があったのかもしれません。
塾の自習室の机と椅子に慣れていて、先生たちのことも誰よりも詳しくて、質問をすることに慣れていた。
そういう意味で、「長時間塾に住み着く訓練」は効果的だったのだと思います。
さらに、長時間座っていて塾や勉強自体が嫌いになる可能性があるので、すべての子におすすめは絶対にできません。
まとめ
私の持論はこうです。
- 受験へのやる気を出させること、勉強への興味をもたせることが何よりも大切
- 長時間勉強することは「やる気を出した結果」であって「やる気のない人でもできる必勝法」ではない
- やる気がない人に長時間勉強させても、中身は残らず、長時間そこに座っていたという形だけが残る
- 長時間そこに座っているという訓練が後に効果を発揮することもあるが、それ以前に勉強や塾が嫌いになる危険性も高い
次回は、「できるようになること」よりも「受かるために必要なこと」を意識するようにしたことの部分について書いていきたいと思います。