算数のコツその1 単位は暗記じゃない!原則と例外を活用せよ!

公開模試第一問の(6)に必ず単位がでることはみなさん既にご存知だと思います(→公開模試対策はこちらの記事へ)。しかし、単位をなんでも覚えろ暗記だと子供に言い聞かせていませんか。そんなことはありません。これから紹介するテクニックを是非お子さんに教えてあげてください。

【実例】とある小6の授業で単位を確認したらすごいことになった話(悪い意味で)

<問題> 1g=□t

たったこれだけの問題です。では読んでいらっしゃるみなさんはこの先に進む前に、子供がどんな間違いをするのが一番多いのか想像してください。正しい答えではなく、誤答を想像してください。

スクロールの都合でまず先に正しい答えをお伝えします。1g=0.000001tです。1g=0.001kg=0.000001tです。

ちなみに、偏差値40台以下の子が多いとあるクラスでこの問題を出したところ、3/4が同じ間違い方をし、残りも合っている子はほとんどいなかった。原因はよく見ていなかったことに尽きますがそれだけではありません。

そろそろスクロールは大丈夫でしょうか。一番多かった誤答を発表します。

それは…

一番多かった間違いは、1g=1000t です!

突っ込みどころ満載です。kgではない上、gとtではtのほうが大きいのになぜか増えている。ヤバイ。よく読んで欲しい…。

次に多かった間違いは、1g=100tです。どうやらセンチメートルと混ざっているようです。

その次に多かった間違いは、1g=0.001tです。これはまだkgだと思っていたのだろうから多少許せます。

間違えるメカニズムを知る

なんで単位換算が苦手なのでしょうか。なぜ間違えるのでしょうか…?

この問題を出した相手は、以前に理科の図表問題で大変なことになったクラスなので(→こちらの記事を参照)、やっぱり3/4くらいが1g=1000tって自信満々に答えてくれました。ええ、先生はまたもや悲しくなってきます。算数の担当じゃなかったからこそ、知った後のショックがやばいです。理科担当だったから算数がこれほど死んでいると気付くまでに時間がかかってしまいました。どうしようあと半年で受験なのに(遠い目)

では、彼らに質問してみました。

1kg=□g

これは流石に答えられる子も多いです。1000gです。

しかし、k=1000であることを知らない子がとても多い!

つまり彼らの頭のなかでは1kg=1000gと1km=1000mは別のものとして認識されています。実際はk=1000ですから、キロがつく単位は1000倍なのだと覚えれば楽勝のはずです!このやり方を誰も教えなかったのかもしれません。

次に、

1t=□kg

これはわからない子も多いですね。またもや1000です。

基本的には単位は、ha、a(ヘクタール、アール)系とdl(デシリットル)、cmとm(センチメートルとメートル)の関係を除けば1000が基本です。ですから、単位は1000が基本で例外だけ覚えるのが一番効率が良いのです。これを知らない子供は本当にたくさんいます。例外を覚えるほうが楽なのに、そのやり方を習っていないのです。残念なことです。

私は法学が専門でしたので、法律もそうだということが出来ます。
ルールには基本原則があり、次に例外を考えます。ですから、単位もまずいちばん多いケースである原則を覚えておき、それと異なる例外を覚えるほうが脳の容量を圧迫しなくて済むと私は思います。

単位の覚え方まとめ

  1. 基本原則=次の単位は基本的に1000倍するものだと覚える
  2. 例外=ヘクタール、アール、デシリットル、メートル、センチメートル、ミリメートルなどの例外を覚える

次回は、みなさん本当に苦労する、リットルと立方メートルが暗記じゃないんだぞっていうお話をしたいとおもいます。

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Sym
ベテラン塾講師です。
中学受験・大学受験・大学院受験は自分が一般入試で経験。

なぜ先生をしているかというと、その人個人に合った方法を探して「できた!」と喜ぶ姿を見るのが好きだからです。

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