中学受験と高校受験で必要なものの差や準備などについてご紹介します。指導経験を踏まえて東京都と神奈川県中心にお話しますが、多分東京都周辺の事情はそこまで大きく変わらないとは思います。
地元の中学の評判は大丈夫ですか?
地方ではなく、大都市の場合、地元の公立中学の評判を確認することが大切です。
特に神奈川県の都市部は公立中学が荒れていることで有名です。
覚えてらっしゃいますか?中1殺害事件を。
あのエリアは地元民からすると「いつか何か起きてもおかしくなかったヤンキー地区」でもありました。
また、あのエリアに近い公立中学に通っていた友人は、高校は私立高校に進みました。
その理由は「公立は治安が悪すぎる。でもみんなお金払って通ってるわけじゃないから弛んでる」でした。
また、東京都の一部の区は独自の教育方針を取り入れていますが、その割にはなぜか授業範囲が終わらないなど、色々問題が存在しています。
一部の都立高校の輝かしい状況に憧れる前に、三年間通うことになる地元の中学校の評判を確認しておいてください。
中学受験と高校受験の一番の大きな違い
一言で言えば、中学受験は基本的に実力勝負。
そして、高校受験はまず大前提として
「内申点勝負」です。
この差はとても大きく、中学受験の場合は一部の都立中高一貫を受ける場合を除いて、あまり小学校の成績は考慮されません。
ですが、高校受験は内申点が大きく響いてくる学校が多く、
中3の秋までは内申点のための勉強をしなくてはいけません。
たとえばどんな?といえば、
- 実際に受験で出るような英文法よりも英語のプリントの丸暗記
- 実際に受験で出るような数学よりも教科書に載っている問題
- 実際に受験で出るような社会の範囲が間に合わない
- 実際に受験で出るような理科の範囲が間に合わない
こういう事件が多々起きてきます。
下2つは受験直前に発覚することも多いです。
中学三年間、我が子は周りとの温度差に耐えられるか?
そして、自分が意識高い高校に行こうとすればするほど、周りとの心の壁を意識しないといけません。
中学校の教室には偏差値がとても低い子や、専門学校卒でいいやと思っている子、
高卒でいいとおもっている子がたくさんいる可能性もあります。
そのため、テストで平気で赤点をとっても気にしない子や、授業中おしゃべりばかりする子がゴロゴロいることも。
一方で中1から塾通いして本気で都立合格を目指している子もいます。
謎のエリート地域も存在する
これは本当に地域差の問題なのですが、
例えば大田区の大森近辺は、一部のマンションが建設された時期にエリート層が引っ越してきたようで、
なぜか地元の公立小学校から名門私立への合格者がたくさんいたなんてこともあり、
その地域の地元の中学校もとてもレベルが高かった…なんてことがあります。
しかし、それはその地域によって異なりますから、基本的には公立には期待しないのがよいです。
都立高校に入れたいから地元中学で三年間我慢しろ、というのはちょっと子供がつらいです。
お金がないからというならば話は別ですが、公立にして塾漬けにしてあげるお金があるなら、塾なしで面倒見のいい中学に入れてあげませんか。
また、どうしても都立にいれたいというのなら、中学だってまともな環境を提供してあげませんか?
例えば、国立御茶ノ水から高校受験して都立はたくさんいます。
例えば、私立でも高校受験して途中から都立という子もいます。
我が子の学力が間に合わないから、都立高校が魅力的だから、
そういう理由だけで高校受験に切り替えるのはちょっとまった、というのが私の意見です。
次の記事:高校受験への安易な切り替えは危険!?公立中学は定期テストが少ない
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