中学受験最後の駆け込みのヒント(2)模試活用編 ~いまこそ半年分の模試を解き直せ!~

さて、志望校を決めたら次は何をすれば良いのでしょうか。当然、合格できるかどうかのチェックです。

志望校合格までの筋書きを作成する

筋書きというと微妙ですが、やることは単純明快です。

  1. 我が子の年間平均偏差値と志望校の偏差値を比較し、どれほど差があるかを確認する。
    →最新の偏差値(10月)と志望校の偏差値を比較して5以上離れている場合は大変な覚悟が必要です。
  2. 模試で後どれくらいとれれば志望校の偏差値を実現することが出来るのか調べる。
    →例えば日能研の公開模試なら、偏差値50をとるためには150点中100点を目指すつもりでいないといけません。
  3. 我が子の点数と理想の点数を比較し、どの問題をとれたら達成できるのかを「本人と一緒に」分析する。
    →親がすべてやってあげてはいけません。自分でやらせましょう。
  4. 次に、一昨年あたりの過去問を全教科時間を計って解答用紙もコピーして解かせます。採点し、「合格者最低点」に何点足りていないかをチェックします。
    →合格者最低点に達しないと合格は無理です。どの教科であと何点伸ばしてどれくらいとろう、と子供と一緒に計算しましょう。
  5. 最後に、その点数を獲得するために必要な勉強を考えましょう。
    →歴史分野が弱いので歴史だけメモリーチェックをやりなおす、など。

日能研ならこの時期のカリテは捨てろ! ※偏差値50未満対象

この時期の日能研はステージⅤという本になります。正直、Ⅳまでで内容としては十分で、偏差値45もない子がやる必要はありません。

というわけで、偏差値50以上ならどうぞばりばり解いてくださって構わないのですが、偏差値50未満の場合はカリテに合わせている場合ではありません。特定の分野がダメならば「ベストチェック」や「メモリーチェック」、どこがダメかもわからないなら、まずは模試の解き直しをしましょう。

模試を解き直す場合、直近のものではなくあえて2月や6月など前のものにしましょう。そして、解き直す前に前の点数と偏差値を確認しましょう。それをもとに、今回の解き直しで何点とるつもりなのか、ミスは何点未満にするのかを約束してもらいましょう。

目標点と最低点を書かせる

たとえば。算数が苦手な普連土志望の女の子がいました。彼女は国語がよくできたので、算数はせめて偏差値48以上で及第点ということになりました。

そこで、公開模試では「目標:100点」「最低:70点」と決めて貰いました。これで、最低でも偏差値45はとれるはずです。

これをもとに9月から過去半年分の模試をやり直して行きました。最初は40点をとったりしましたが、計算問題や簡単な問題でミスをしないようにすれば50点は確実だと気付き、難しい問題を捨てて「簡単でおいしい問題を優先的に解く」ことを覚えました。彼女は最初こそ「私はどうせだめなんだ」と凹んでいましたが、仕組みがわかってからというものの、70超えられないと悔しがり、100をとれれば笑顔で大喜びしていました。指示をしなくても間違えた問題を何度も解き直して答えが合うまで計算したり、自分からなぜ間違えたのか報告してくれるようになりました。子供も、人に100%教わるより、自分で何かに気付いたり何かを身につけたほうが気持ちが良いものです。

公開模試に慣れる→過去問という流れ

よくいるのが、カリテは点数よいが模試はダメという子。つまり、期末はいいのに模試はダメ。どういうことかというと、範囲が決まっていないテストは苦手なのです。真面目に勉強している子ほどそうなります。

私自身も大昔日能研生だったのですが、私はカリテが嫌いで公開模試が好きなタイプでして、むしろ模試とのギャップで苦労したことはありませんでした…。なぜかというと単純です。「テストでは必ず知ってるものが出てくる」なんて欠片も思っていなかったからです。あまり勉強しないでカリテに挑んで、その場で必死に解いていました。当然、カリテのために勉強した子より点数が劣ります。しかし、模試では逆に、知らない問題が出てもびっくりしないのでその場で解き方を考えて取り組んで、カリテの時よりも圧倒的にいい成績だったりしました(正確に言うと周りのカリテ優秀組が落ちただけで自分は大して変わっていない)。記事を読まれている方はこいつ大丈夫か?と思ってしまうかも知れませんが、こんなのでも偏差値60以上ありましたのでご安心を。

というわけで、まずは偏差値50ない子はあえてステージⅤを捨て、「あえて塾でいい点をとることから離れ」、どんな問題がきても大丈夫なように範囲の決まっていないテストに慣れさせておくべきです。偏差値50ない場合、範囲が決まっていても微妙な点数になりますが、それでも範囲が決まっていないとビビってしまう子が多いのです。

さて、公開模試の解き直しを半年分も行うと、子供にも「自分の傾向」が見えてきます。計算問題で必ず落とすとかとか…。こういう所を過去問を解く際には生かしていく必要があるのです。正確に言うと、過去問に入る前に直しておく必要があります。いよいよ過去問、となるまえに、模試でよく練習をして、悪い癖を直しておきましょう。

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Sym
ベテラン塾講師です。
中学受験・大学受験・大学院受験は自分が一般入試で経験。

なぜ先生をしているかというと、その人個人に合った方法を探して「できた!」と喜ぶ姿を見るのが好きだからです。

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