どの受験でも重要なもの、それは過去問である。
過去問は点数を考えて「逆算して」点を取りに行くことがなによりも大切で、正攻法ではなく綿密な事前の作戦立てが重要であると私は考える。
ただし、大学院やAOは点数が出ないのでここでは割愛させてもらおう。
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過去問を解く際に行う「逆算」
形式と、最低合格点・合格者平均点を確認する
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(1)この点を取れば合格するという点数(「合格点」)を0.8で割る
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(2)0.8で割った後の点数を「普段の点数」に定め、過去問を解く時やプレテストの時はこの点数を目標にし、理想を「普段の点数」、最低でも「合格点」をとると設定する。
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(3)そのために、各教科で何点ずつ取れば良いのかを「逆算」し「調整」する。
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(4)現在の点数との差を調べ、一番差のある科目を重点的に勉強するようにする
<< 逆算の例を紹介しよう。 >>
例:品川女子学院中 H25年度第1回((品川女子学院 入試結果:http://www.shinagawajoshigakuin.jp/03info/01ex.html))
>国算100点ずつ、社理60点ずつ
>最低合格点/満点:190点/320点
(1)「合格点」の設定
:最低合格点が190点で、例年200未満なので安全を考えて200点とする。
(2)「普段の点数」の設定
:200÷0.8により、250点を目指すことにする。
(3)「逆算」と「調整」
:理想の「普段の点数」=250点
:最低の「合格点」=200点
:国算で70点ずつ、社理で40点ずつで合計220点なので、国算は目標80点、社理は目標45点(合計250点)とする。
:現実には、国算は65点を、社理は35点(合計200点)を下回らないようにする。
(4)現在の点数との差を見る
:例えば、現在「国70、算50、社40、理30」の場合、まず「下回らない」点に足りていない算数と理科を上げる必要がある。算数と理科を国語と社会並に上げることが最優先である。
:苦手な算数と理科でコケても大丈夫なように、得意な国語で85点、社会で50点を目指すよう設定する。
よって、学習計画は
?算数15点アップを最優先で学習
?理科5点アップ
〜〜〜〜ここまで必須〜〜〜〜
?得意な国語でプラス15点、得意な社会でプラス10点を狙う
まとめると、
自分が過去問を解く際の目標点=国語85点、算数65点、社会50点、理科35点 合計255点
自分が実際はこのくらいの点がいい=国語75点、算数55点、社会45点、理科35点 合計210点
これくらいがとれれば合格は確実となる。
ちなみに、0.8で割るのはなぜかというと、本番というものは概して普段の力が発揮できないものなので、「熱がでても、眠かったとしても、腹痛が酷かったとしても」受かることができるように普段の点数を高めに設定しておいたほうが良いからである。
80点目指す者は大体60点に、60点目指す者は大体40点になるのが常である。
だから、100点目指して80点を行くのが良いのである。