都立の中高一貫校、桜修館が有名ですが、これらの入試対策には「適性検査」対策を行う必要があります。
受験スタイルは、私立と併願が多いと思いますので、簡単にみていきましょう。
都立中高一貫校受験の例
まず、日能研に通っていて、都立白鴎と私立を併願した受けた女の子の例です。
2/1 午前:普連土 / 午後:玉川聖学院
2/2 午前:実践女子 / 午後:普連土
2/3 白鴎
2/4 普連土
結局、白鴎は落ちましたが普連土に行きました。
都立は1つしか受けられないので、
私立と併願しないと、落ちた場合は地元の公立中学となります。
普通の私立の出題と異なる点
受験科目が違います。
- 都立=適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱ
- 私立=国語、算数、社会、理科
このように、都立はもう科目からして「適性検査」になってしまっています。
「適性検査」の中身とは?
一概には言えませんが、いわゆる「総合問題」です。
テーマが決まっていて、例えば環境問題についての文章なのですが、設問には国語・算数・社会・理科の知識が詰め込まれている、というような感じです。
社会の知識である「公害」「環境問題」の問題と、国語の読解の文章を合体してきたり…
理科の知識である「流水の働き」と社会の知識である「日本の川・山脈・平野」を合体してくることはよくあります。
他にも、理科と算数が合体した問題は特に多く、表を用いた問題も多いです。
あと、特徴としては全体的に記述問題が多く出題されます。
ですから、適性検査では作文や記述力が特に重要となってきます。
理科の知識問題が記述問題になるとどうなのか?
例えば、リトマス紙等で5種類の液体を見分けて、Cがなにか説明して答える問題では、
- 私立=水溶液の名前だけ答えれば○、あるいは水溶液を選択肢から記号で選べば○
- 都立=記述なので、「青色リトマス紙が赤色になったので酸性とわかる。さらに、アルミニウムに液体をかけるとあわがでたことから、薄めた塩酸であることがわかる」というように説明をしなければいけません。
- 青色リトマス紙が赤色(2)になったので酸性(3)
- アルミニウムに液体をかけるとあわがでた(2)ことから、薄めた塩酸(3)
どうでしょうか。要点を押さえて書くという記述力が問われます。
学校の特色
前述の都立白鴎では、かならず毎年「俳句」を作る問題が出題されていました。
例えば、秋の会話が数行かいてあって、これにあう俳句を作れとかです。
配点は結構大きいです。10点くらいはあったはず…
たしか都立九段では、正月のおせちの写真がでて答える問題が出たような気がします。
これって勉強じゃなくて一般教養…しかも大人向けじゃないか?!って感じです。
ともかく、受けたい学校があるならまずは過去問を見ましょう。
似た傾向の学校の過去問をといて勉強しないとかなり意味がないです。
さいごに
都立の中学ということは公立と同じお金!ということでやたら人気ばかり高まります。
しかし、合格するかどうかは私立に比べると、これくらい勉強したから受かるはずという確実性がなく、
ぶっちゃけ運が大きく響いてしまいます。
A「運っスよ!」
B「なんで受かったかわからない。運だと思う」
A「入ってみたら、俺みたいな適当な奴がいっぱいいた」
B「そうそう。桜修館出身者は、色々、”なんとかなる”と思ってるんですよ」
桜修館生は皆基本的に元々ハイスペックですが、さらに運の良さも持ち合わせているので、努力型秀才よりも、なんとかなるっしょ型の陽気な人が多いようです。
都立だけ受けて落ちたら公立、という親の都合は本当にかわいそうです。
せっかく小4から3年間も小学校時代を犠牲にして塾漬けになって沢山勉強したのに、都立ひとつ落ちたから公立へというのはかわいそう。
そしてまた三年間を使って高校受験、そして大学受験です。だって中学入試は浪人できないんですもの。
子供の努力を認めるためにも、努力したというプロセスを認めるためにも、私立の併願をしてあげてくださいね。どうかよろしくお願いします。