わかってるのに点数がとれないんですという人が居る。
簡単なことだ。点数をとるためには、出題される所をまるっと覚えれば良い。
私がよく小学生相手にやっている訓練方法を教えよう。
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「小テスト訓練法」
穴埋め型の問題集を5枚くらいコピーする。 ※ケチりたければ1枚のみコピー
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答えを見て、「ほうほう」と思いながらコピーに答えを書き写す。★
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3分程度で、その一頁を見るなり唱えるなりして必死に覚えてみる。
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書き込んでないものに書き込んで解く。答え合わせをする。
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全て合うまで繰り返す。
★ポイントは、書き写すとき。何も考えずに機械的に書き写さないこと。機械的に書き写すと、そこを覚えられなくなる。何らかの感情(へぇ〜などの感動)や周りの文章と一緒にすること。作業化すると逆に覚えられなくなるから注意。
この「小テスト訓練法」では、「短時間で」出るところを「全てまるっと覚える」という非常に重要なスキルを身に付けることが出来る。
重要なのは、満点をとるまでは終わらせてはいけないという所だ。残念な点数なのに終わらせてはいけない。残念な点数で終わった子は、間違いなく次同じテストをやったとききちんとした点数をとることはできないはずだ。
これをやると、大体どんな子でも3〜5回やればその一枚は完璧に出来るようになる。彼らは最初は嫌がるが、
・覚えた物が書けた喜び
・覚えたはずなのに忘れて思い出せないもどかしさ
・もう少しでクリアなのに思い出せない悔しさ
・完全クリアしたときの達成感と爽快感
これらを味わい、徐々にテストが嫌では無くなっていく。そして、小テスト訓練で覚えたものが模試や他のテストで出て書けると楽しくなってその分野が好きになるのである。
・・・大人は色々なことを「できて当然」と思いすぎである。
子供や勉強の苦手な人にはまず、「覚えた物が出題されて解くことが出来て満点が取れた」という経験が必要なのである。「自分はやればできるんだ」と思うことが出来れば速い。
私はこの方法を大勢の子供達に対して実施してきた。ほとんどの場合、30分あれば彼らは大体笑顔になって苦手な科目が好きになるらしい。ちょっと火山のプリントが出来るようになっただけで「私火山好きになった!」と言い出すのだから面白い。意欲が向上したのは間違いない。
ちなみに、毎週範囲の決まった小テストを課してそれを繰り返した子は偏差値がぐっとあがったというケースもあった。やはり、覚えるからには、中途半端な点数ではなく、満点をとることに意味があるのである。
これを応用したものが、難関進学校の女子ならば皆一度は行ったことがあるオレンジペン×赤シート勉強法である。男子はみつめるだけで覚えている子が多いそうだ。
オレンジペン×赤シート勉強法
コピーした問題集の空欄、あるいは、ノートの覚えるべき所をオレンジのペンで書く
(既に書いてある、印刷してある場合は緑チェックペンで上から塗ると赤シートをかぶせたときに黒塗りになる)
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赤シートをかぶせるとオレンジで書いたところが消える
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赤シートをかぶせた状態で答えを想像する(漢字の場合はメモ紙に書いた方が良い)
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シートを外して答え合わせをする。
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間違っていたら、オレンジペンで書いた単語の近くにシャーペンなど赤シートでも見えるペンで×を書いておく。
★試験前トドメ
×のついている所だけ赤シートでおさらいをする。
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何度やってもできない×だらけの単語の上から、緑や青の蛍光ペンを塗る。
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ノートをめくったとき、蛍光ペンが塗ってある所には自然と目が行くようになる。
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テストが始まる直前に蛍光ペンを塗った所だけもう一度見つめて覚える
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テストが始まるまで心の中で唱え続ける
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テスト開始と同時に唱え続けた単語を探して、あれば埋める
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これで安心してテストを解ける。
チェックペンは緑と赤が売られている。赤のほうが塗ったときの見栄えは良いのだが、文字を消すことには役立っても、オレンジペンにあたる「書いて消えるペン」が無いため使いづらい。印刷物と参考書しか使わない場合は赤でも良いかも知れない。ちなみに、シャーペンで書いた上から赤チェックペンを塗ると、ペンのインクを弾いた部分が見えてしまうことがあるので、やはりあまりおすすめできない。どうしても赤だけ使いたいなら、文字を黒のインクペンで書いて上から赤チェックペンで塗るのが良い。