【国語】説明的文章が苦手な子がまずとるべき問題3種

国語が苦手な息子さんを持つお母様からご相談があったので、説明的文章で点数をとるテクニックをご紹介したいと思います。偏差値50未満なら是非実践してください。

設問の種類

 

(1)接続語を挿入する問題

これはきちんとルールを学んで練習すればすぐ解けるようになる美味しい問題です。点数が低い子はまずこのタイプから練習しましょう。

A、「   」B。

このように、AとBの間に接続語を入れる場合、AとBの関係に注目します。

<原因→結果タイプ>

例)雨が降った。だから、試合は中止になった。
接続語の例=「だから」「それゆえ」「なので」「よって」

<順接(順番通り)タイプ>

例)雨が降った。そして、虹が出た。
接続語の例=「そして」

<逆接タイプ>

例)雨が降った。しかし、プールの授業は続行した。
接続語の例=「しかし」「だが」「でも」

<付加タイプ>

例)雨が降った。さらに、雪も交じってきた。
接続語の例=「さらに」「それに加えて」

<例示タイプ>

例)雨の日、たとえば、こないだの日曜日のような……
接続語の例=「たとえば」

などなど。詳しくはベストチェック国語を見てください。

練習の順番

1 まず、接続語ごとにどのタイプか学びます。
2 前後を見てどんなタイプの言葉が入るか考えます。
3 選択肢からタイプにあった言葉を選びます。

問題を解くとき、2と3を逆にしてしまうと効率が悪いです。本文をみて、逆接だなーと思って選択肢から逆接タイプを探すのが効率が良い方法です(普通の問題と逆の効率)。

(2)語彙の問題

特によくあるのが、熟語を空欄に入れる問題です。
正反対の意味の言葉や、類語を知っておく必要があります。
これは、漢字練習の際に、同音異義語や同義語、対義語の部分で練習すると良いでしょう。

例えば、日能研の計算と漢字には、経済テーマのページがあったり、政治用語のページがあったりします。
そこには、「需要」「供給」などが漢字書き取りとして存在しています。

例文はありますが、意味は書いてありません。
一応意味がわかるのかどうか、対義語は何か、図を書いて整理させるのも手です。

「需要」=みんなが買いたいと思う量
「供給」=作ってる量

普段から読書をしている子はなんとなくで正解を選べてしまいますが、そうでないならば、言葉の意味はきちんと確認しましょう。

ちなみに、大学受験生の場合は、形容詞が特に問題となります。
有名難関私大ではしょっちゅうでます。そして、読解ができる子でも落として悔しがります。
問題作成者が大学教授ですから、彼らの大好きな哲学用語が出たときはもうあきらめ半分ですが、まだ一般的な言葉なら勝ち目もあります。
「懐疑的」「理論的」「超自然的」「恣意的」など、●●的はよく四択になります。しかもただしく読めないことも多い。
なんとなくで流していると間違えるので、意味を考えてから辞書を引き、正しい意味で覚えるようにしましょう。
読みがわからず辞書が引けない場合は、パソコンの手書き入力で入力して検索するなり、大人に聞くなりしましょう。
繰り返し言いますが、大学受験生は「○○的」を甘く見ずしっかり正しい読みと意味を確認しましょう!
(過去何人もそういう高校3年生を見てきました!!!)

(3)指示語の問題

指示語は「それによって、環境破壊はなお進んだのです」といったように、前や後ろに出てくる内容を省略しているものです。
だいたい、設問では、「それ」とは何を指していますか3文字以内で答えなさい、のような形で現れます。

指示語では、まず、本文中の「それ」を○で囲みます。

直前の文にその内容がないか確認してみます。

直前2文程度に存在していなければ、真後ろの文を見てみます。「というのも…」といった風に後から説明がくる可能性も否めません。

めぼしい言葉が見つかったら、「それ」のところに代わりに入れて、読んでみます。「酸性雨によって、環境破壊はなお進んだのです」。話が成り立てば良いでしょう。これが成り立たなければ違う言葉で間違いありません。

前後1段落探しても存在しない場合は、文章全体の話になる可能性もあるので、焦らず後回しにしましょう。

練習の順番
1 まず「それ」を目立たせる
2 直前、直後を確認する
3 めぼしい言葉を「それ」の代わりに入れて読んで確認する

3が非常に重要です。これをやらない子ほど点数がとれないことが多いです。徹底しましょう。

さいごに

接続詞問題は、国語が苦手な子でも30分まじめにやり方を教わるとできるようになってしまうすばらしい得点源です。
前も、国語が苦手な女の子に30分みっちり訓練させてもらったところ、実践問題では笑顔で丸をつけていました。

ただ、接続詞の中でも「そして」の扱い方はなかなか小学生には難しいです。
「さらに」と「そして」を混同して間違えることはすくなくありません。
簡単に違いを実感できる方法をご紹介して終わりにしましょう。

ハンバーガー「そして」カレーが出てきた。
ハンバーガー「さらに」カレーが出てきた。

どうですか?「さらに」のほうが重たくないですか?
「さらに」は付加ですから、ハンバーガーを食べたらカレーが出てきた、うわあ、という感じです。
「そして」のほうは順接ですから、順番としてカレーが次に出てきたという意味で、豪華な食事だな~という雰囲気はありますが、両方食べなければならないという重さは感じられません。

これで「さらに」と「そして」も大丈夫ですね。検討をお祈りします。

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