勉強時間をとっているのに成績が伸びない。なぜ?

日能研の小学生を見ていて疑問に感じることがありました。

私達大人は、一番下のクラスは勉強をしていないから成績が悪いのだと思いがちだが、実はそうではないことがわかったのです。

関連記事→「勉強時間をとっているのに成績が伸びない子に足りない3つの力とは?」

塾のクラス別に観察してわかったこと

  • 一番下
    →結構時間を取って勉強をしているし、参考書や問題集を何周もしていたりするが、なぜか点数にならない。
  • 下から二番目程度
    →なんとなくで最下位が回避できるため勉強時間をとらなくなる。
  • 平均点程度の子
    →科目により努力にムラがあるが一応勉強している。
  • 平均点より上の子
    →勉強しないわけではないが要領が良い。
  • 高レベルの子
    →授業時間外にあまり勉強しないことが多い。授業時間外に勉強した場合はさらにアップする。

例えば5つクラスがあったとする。一番上から順にA〜Eと名前を振るとします。
A=偏差値40前後、B=偏差値45前後、C=偏差値50前後、D=偏差値55前後、E=偏差値60以上とする。

ここでは、偏差値50くらいが模試の平均点だと思ってください。

まずクラスごとに生徒の雰囲気や勉強状態を解説していきます。

わかりやすく高レベルの子からいきましょう。

偏差値60以上の特徴

Eは偏差値60以上。主に御三家と呼ばれる難関校を志望する変人の集まり。

塾長や先生をからかって遊んだりする。なまじ点数が良いので大人も叱る理由がなくて辛い…。

幼い頃から頭の回転が良く、勉強時間をとらなくてもそれなりの点を易々と取っていく。

勉強することは好きな子が多いが、勉強時間を多く取っているとは限らない。

1を言って10を理解するタイプが多い。

先生や大人と仲が良く、大人も彼らには優しい。
塾長をあだ名で呼んで親しく絡んでいる子が多い。

ノートは汚いことが多い。ノートは写すものではなくメモだと思っている。
定規?そんなもの持ってこない。フリーハンドで勝負が多い。

「やべー勉強してねぇ!」「俺も俺も」と言いつつ高得点をかっ攫う。
彼らの勉強してないヤバイは信用してはいけない。
本当に勉強していなかったとしても偏差値50を切ったりしないのが彼らの才能なのだ…。

女子は、こんなに私は勉強している!いうアピールをしなくなる傾向が強い。
男子は、オレすげーアピールをする子もいる。

偏差値55以上の特徴

Dは偏差値55以上。御三家を目指したいが届かないかもという努力型秀才の集まり。

もうちょっとでEなのにと悔しがることが多い。実はEより勉強時間は取ってる。

授業中うるさいヤツが現れると真面目な子が睨んだり先生にチクったりする。
教室の雰囲気がギスギスすることもある。

上と下に挟まれて内心微妙な気持ちの子も居る。
上だと底辺になるのでここに居たいという子もいる。
でも親は上のクラスに上がってほしい。自分は上がりたくない。葛藤。

幼い頃から頭は良い方として認識されているし自分もそうだと思っているタイプ。
だが世の中にはEという超えられない変人が居ることも知っている。

自分に必要なのは「ひらめく力」であると気付き、天才はいいよなって思ったりする。
コンプレックスや妬みなどを持つことが多く、人間らしい側面が色々見える。

「何時間勉強したぜ」「何頁までやったぜ」よりも点数を気にする。
正直、時間と形だけで満足している連中のことは下に見ている。

偏差値50以上の特徴

Cは偏差値50以上。平均より上ではあるが、上がいっぱいいることも知っている。

真面目な子と不真面目な子にはっきり分かれたりする。

このレベル帯になると、得意科目と不得意科目がはっきり分かれるタイプが多い。

先生からのアドバイスは「苦手科目を克服しましょう」が多い。わかっているがどうも行動が付いてこなかったりする。

基礎はできているが「応用がひらめかない」ことが多い。
難しい問題を見ると自分のダメさを思い知ったりする。

国算より社理が好きだったりすることもある。

宿題を間に合わせる技量は持ち合わせている。
おさえるところはおさえる、がちゃんとできる。

そろそろ、どれだけやったかよりも点数のほうが気になる。

偏差値45以上の特徴

Bは偏差値45以上。50を目指したいが油断すると45を切ることもある危ういレベル。

なまじ勉強しなくても最底辺にはならないという所が油断の原因。

得意教科が一教科でもあるとここに入ってしまうことが多く、他教科を置き去りにしていることが多い。

Cに上がるためにはもっと自分がやってないことを「ちゃんと」やらなければならないということはわかっているがやらないか、やっているが方法がおかしい。

時々応用問題も解けてしまうが、計算や漢字などの基礎で落とすため点数は残念。
それなのに応用問題が解けたことで喜んでしまって、基礎を疎かにする。

大体貰うアドバイスは「計算ミスを減らしましょう。文章をよく読みましょう」。

特に全科目で「よく読みましょう」の指摘を食らうことが多いので、
「ちゃんとやればできたし!」の言い訳が多い。

そして常にこう返す「わかってるんです、でも」。

「何周した!」「何頁やった!」は大好き。よく自慢し合う。

偏差値45未満の特徴

Aは偏差値45未満。50を目指したいがまず45の壁が厚くてダメ。

実はBより勉強時間をとっているし、Bの子より真面目だったりもする。
だけどどうも点数に結びつかない。

そして、本番に弱いことも多い。

このレベル帯の女子はノートがとてもキレイで丁寧な事が多い。
マスに合わせて書くし、定規も大好き。だが遅い。
というか定規がないと図形の問題をノートに写すことができない。
ノートに図を写して、というと、「あの、今日、定規忘れちゃったんです…」と言う。
(偏差値60以上のフリーハンドと比べると真逆の性格。)

このレベル帯の男子のノートはもはやノートではない。
Eクラスのような意味のある文字の羅列とは違い、ただの計算用紙である。
しかも計算が間違っているし読めない。
自分でも6と9と0が混ざって読めなかったりする。
割り算の筆算は、揃えて書かないので頻繁に位を間違える。

国算に力を入れすぎて社理が壊滅的な状態になっていることが多い。秋になって慌て出す。

親は自分の子が勉強していないから点が伸びないと思っているがそうではない。
実は勉強しているが身についていないだけなのである。

なぜ、Aの子はBの子よりも勉強しているのに一番下のクラスなのだろう?

私は

「点数をとるための勉強をしていない」

のだと思う。

この間、記述式のテストでは何を入れたら点がもらえるか条件の把握をすることから始めようと書いたことと同じです。

重要:テストで狙われそうな場所をちゃんと覚えること

例えば、テストがあるとする。

C以上の子は、テスト範囲のうちから出題されそうな所を狙って暗記したり練習したりするから点がとれる。

教科書の太字部分、問題集の空欄部分は当然できるまで繰り返す。テストで満点のつもりで8割くらいになる。

それに対して、B以下の子は、テスト範囲の重要な所と重要で無い所の区別が出来ていないことが多く、どうでもいい所を覚えていて出るところを覚えていないことが多い。

だから点数にならない。

点数をとる子が持っている3つの力

Eの子は勉強時間が少ないけれども点数は高い事が多い。

なぜなら、「作戦を立てる力」「理解力」「集中力」が高いからである。

1「作戦を立てる力」

どこが出そうでどこを覚えれば点数になるから何をやる、という計画を立てられる力のことである。

この力が無いと、努力の方向を間違ってしまい、いくらやっても点数に直結しない。

2「理解力」

「1を聞いて10を知る」ような力である。

説明を読んで例題を解き、同様に類題を解くという模倣の力とも似ている。

大人になっても指示通りに行動できない人は理解力が欠けている可能性がある。

3「集中力」

一時間にどれだけ集中してやれるか。

処理能力とも関係する。

これが低いと人の何倍も時間がかかって他のことをする暇が無くなってしまう。

まとめ

点数のとれる子は、作戦力、理解力、集中力があると書きました。

つまり逆に言えば、点数のとれない子は、これらの3つが不足していると考えることができます。

作戦を立てるためには、テストではどういった所が問われるのか?という慣れが必要になります。

ですからまず、理解力を高めるところから始めるのが良いでしょう。

勉強の点数が低い子はまず何か模倣をするべきだと考えます。

時間に余裕があれば、何かを完璧に真似て同じ物を作るという経験をした方が良い。

時間に余裕が無ければ、完璧な答案を暗記して少しずついじるようにすればいいのです。

実は、完璧な答案を暗記して~の部分こそが、日能研でいう「考えよう1~5」を徹底して復習するという学習と同じなのです。

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