勉強時間をとっているのに成績が伸びない子に足りない3つの力とは?

受験生なのだから勉強時間を確保しましょうと言われます。しかし、上のクラスよりも勉強時間を確保しているにもかかわらず、やはり成績が伸びない子が出てきます。勉強時間を確保するのは当然必要ですが、他に気をつけて組み込むべきポイントは何があるのでしょうか?

勉強時間をとっているのに成績が伸びない。なぜ?

こちらの記事で既に紹介していますが、

  • 一番下のクラスは勉強をしていないから成績が悪いのだと思いがちだが、そうではないことがわかった
  • 勉強時間はとっているし勉強もしているのだが「点数をとるための勉強をしていない」
  • 一番上のクラスの子は勉強時間をあまり取っていないが、「作戦を立てる力」「理解力」「集中力」が高い

のだと私は思っています。

一番上のクラスの子が持つ3つの「力」について、一番下のクラスの子をみていくと

つまり、一番下のクラスの子は、

  1. 勉強時間はとっているけれども、テストという的についての研究が不足しており、問題の山勘が外れやすい(=作戦を立てる力が弱い)。
  2. 勉強時間はとっているけれども、本質的な理解をしておらず、ちょっと問題がいじられるとできなくなってしまう(=理解力が低い)。
  3. 勉強時間はとっているけれども、時間対効果の効率が悪く、勉強した時間の数で満足してしまうことが多い(=集中力が低い)。

ということではないかと思います。

これらを改善していけば点数が伸びるのではないかと私は思います。

3つの力の伸ばし方

①「作戦を立てる力」

例えば、カリテや夏期講習テストであれば、今回の試験範囲で何が出るかを予想します。それも、食塩水のように単元名ではなく(当然単元名は試験範囲に既に記載されているから意味が無い)、

  • 「2つの食塩水を混ぜて濃度を求める問題」
  • 「食塩水から水を蒸発させて濃度を求める問題」

など、具体的な事例をあげて予想します。
そして、この問題を出来るようにしておいて、テストで出たら当然出来た、というサイクルを作るのです。

これが、作戦を立てる力です。

社会で言えば、鎌倉時代ならば…

  • 8代執権の名前と功績
  • 元寇の年号と2回の戦争の名前
  • 御成敗式目の中身
  • 承久の乱の幕府側と朝廷側の重要人物名

こういったところが狙われる可能性が高いですから、これらについて自分で答えが言えるようにしておく必要があります。ただし、まず、「これらが狙われる可能性が高い」ということに気付けなければ始まりません。

簡単に狙われる可能性が高い場所を見抜く方法はいくつかありますので紹介します。

  1. 授業で先生が強調して説明したところ
  2. 教科書で太字になっているところ
  3. 問題集で穴埋めになっているところ
  4. 1~3の周辺情報(穴埋めになっている出来事の年号の部分)

これに気をつけて覚えるようにしてください。そして、覚えるだけでなくテストでどのような形式で出されるかを想定して予想問題を作成してみてください。

②「理解力」

理解力を伸ばす方法はいたってシンプルで、最初の基本的な仕組みをきちんと理解することです。
まず、理解力を伸ばす第一段階は、公式をバラバラに認識せず、セットのものはセットで覚える。
例えば食塩水であれば、濃度=塩÷食塩水全体、塩=食塩水全体×濃度、食塩水全体=水+塩のようにきちんとそのモノを求める方法を理解しておけば怖くありません。公式が曖昧だと後ろは全部ずれます。基礎が一番大事なのです。

例えば、A1クラスだと、濃度の問題ばかりやっていて、塩の出し方がわからないなんてザラにあります。しかし、これがMクラスになると、濃度も塩も食塩水の要素の一つなので別々に考えてはいません。必要な公式を最低限揃えることで、それらが独立したものではなく、隣り合った要素なのだと理解することもできます。

第二段階は、少し変わった問題がでてきたら、解き方の式だけ覚えるのではなく、どうやって解くのか、解法のほうに意識を置くことが大切です。

例えば、2つの食塩水を合体して最後に濃度を求める場合、できる子の場合はビーカーを3つ並べて図を書き、これとこれを混ぜたらこれになるから…最後の重さはこれになるはずだ!と一番最初に考えるはずなのですが、理解していない子の場合はいきなり1つめの食塩水の要素のなにかを出そうとします。

まず、解法というのは大きな枠でみたうえで小さなステップを踏んでクリアしていくものです。
つまり、算数であれば、「食塩水を2つ混ぜて1つにする」という大きな枠を意識した後に、「1つ1つの塩を出していく」という段階がでてくるはずなのです。大きな枠を忘れてしまうと、最後に「木を見て森を見ず」状態になってしまい、何が答えになるのかわからなくなってしまうことが多いです。

③「集中力」

これも永遠のテーマですが…まず人間が集中力を発揮しやすい時と場合を紹介します。

  1. やばいと思った時、締切が近づいている時(火事場の馬鹿力)
  2. 時間制限があるとき(短時間集中のスイッチが入っている時)
  3. 好きなものに取り組んでいる時(楽しんでいる時)
  4. 他に頭に気になることが無い時(他に気になるものが無い時)

1を有効活用するため、小テストの日程や提出物の締切を設定して「締切効果」を発生させましょう。

2は、小テストを行って時間を決めて制限時間内になるようにするとよいです。
地理の小テストを使った「成功体験」学習方法

3は、勉強と勉強でないものをはっきり区別させず、雑学なども全て勉強に繋がると子供に指導していくのがよいです。そうすると、勉強も楽しいモノの続きと考えるようになります。
例えばこの間は、血液型占いの話から占いの歴史についての話を子供に説明しました。

4は、最近流行っているポケモンgoなどのことが問題ですね…。他に気になるものがある時、人間は集中できません。ですから、この時間はコレをやる、終わったら必ずあれをやってよい、と約束を決めることが大切です。終わったらやってよいわけでもないのにいまコレに集中しろといわれても集中はできませんから、ちゃんとアメとムチのアメのほうの約束をしておくのがよいです。