前回記事はこちら:中学受験最後の駆け込みのヒント(2)模試活用編 ~いまこそ半年分の模試を解き直せ!~
志望校を決めて勉強する季節になりましたが、いかがでしょうか?
まずは志望校を見学、絞るところから始めてください。
受験ではゴールを見据えることが大切です。
→参考:志望校の決め方と「チャレンジ校」について
志望校を決めた!傾向も分析した!次は?=弱点補強!
まず、全ての教師、全ての親御さんに伝えたいことがあります。それは…
人間、大人であれ子供であれ、苦手なものは誰でもやりたくありません。
その中でも「苦手だから出来るようになりたい」のか「苦手だから見たくもない」のか、細かく違いがあります。苦手だけど出来るようになりたい…!そんな小学生の頃から出来た子供だと後で苦しむかも知れませんね。ともかく、基本的に子供とは、苦手なことはやりたくないと思っていると思った方が良いです。
そこで、弱点だとわかった部分をどうやって克服するか考えていきましょう。
今回は算数ですが…算数は至極明確です。分野がわかっていればそこをマスターすればよいのです。
どこがわかっていないのかを子供と一緒に分析
例えばですが、「平面図形」が苦手だとします。この中の「円」が苦手なのか「立体」が苦手なのかで行うことは全く違います。さらに、方法はわかっているけど「計算ミスが多い」のも分類としては別です。まずは、自分…子供自身にどんな傾向があるか自分で理解する必要があります。
弱点分析に効率の良い教材は?
算数ベストチェックを使いましょう。これの最初の部分に「弱点診断テスト」がついているので、該当分野だけさーっと行います。そして、詳しいページに移動して、できない単元だけ集中的に学習します。
ちなみに私は後輩の塾講師たちにもベストチェックをすすめています。「簡単で・わかりやすく・うつくしい」。それがベストチェックの良いところです。
さらに言えば、中学受験組でない新人塾講師にもベストチェックを買うようにすすめています。高校入試組だとどうしても「場合の数」や3.14を使う計算に詳しくないので、これ一冊をやってから小学生を指導するようにすすめているのです。
さて、新人教育はどうでもいいとして(積年の悩みですが…)、生徒の教育の方を考えましょう。
解いて満足しない!!
よくある話ですが、ベストチェックの該当単元を解いて満足して終了してしまうというパターンがあります。これでは伸びません。
公開模試や栄冠への道でひたすら類題演習に取り組みましょう。いままでのベストチェックを使った練習はあくまで「インプット」にすぎず、問題演習をしなければ「アウトプット」は足りないままです。
特に弱点があるわけではないが応用になるとできない子(偏差値50~60向け)
ベストチェックレベルはできるけれども、難しくなるとできない…。そういう子がいます。この場合、難しい問題ーーつまり、日能研でいうステージⅤの本科テキストの練成問題をひたすら解きすすめるのも良いと思います。
ポイントは、解くまえに「どこからどうやってどうとくのかを想像すること」
大学受験数学でよくおすすめする方法なのですが、解く前に、その問題の解き方を想像するという方法です。そして、すぐに答えを見る。取っかかりが合っていればそのまま解いていく。すぐ答えを見るのはダメだと思っている方が多いのですけれども、わからないのにずっと考えさせられることほど苦痛なことはないでしょう。ならば、あっさりギブアップして解き方を知り、次に生かすことが大切だと思います。
解き方が合ってた→解く→解いても合ってた! =理想。
解き方がわからなかった→答えを見て解き方を学ぶ→もう一度解き方を確認→解いて正解を出す =普通
この「普通」を行った後がポイントです。
その日寝る前、翌日始める前などにもう一度その問題を解いてみる
まだ頭は柔らかい時期ですから、「あれっ昨日やったけどどうやってやるんだっけ、この辺からやったはずだけど」と思い出せることが多いです。
出来なかった問題は
×「その場で3度解き直す」
○「三日で3回解き直す」
こういう風にしていきましょう。
同じ問題をやって意味があるの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが…同じ問題でさえ解けないのに類題が解けると思いますか?まずはちょっとひねった問題を3回解くところから始めましょう。