こないだ、高校生の生徒が、ターゲット1100(英単語と英熟語が一緒になっているやつ)を学習していて質問してきた。
disappointとdiscourageってどう違うんですか?どっちも「失望させる」ですよね?
確かに。ターゲット1100は一語一訳が基本となっている「わかりやすい」単語帳であるから、どっちも失望させるになってしまうのも仕方が無い。しかし、この二つの違いを気にするようになったとは、成長したなあと思った。
日本語で英語を考えるのではなく、英語を英語として見る。これが大切だ。
”dis-”に注目する
dis-とは、接頭辞である。接頭辞とは、例えば日本語で言うところの「非」「無」など、単語の前に付いて新しい単語をつくるものである。
今回、両方ともdis+appoint、dis+courageとなっているので、disのことを考えてみると良い。
dis-とは、un-のようなもので、否定の接頭辞である。つまり、appointない、courageないと考えてみると簡単だろう(厳格には違うのだろうがここではわかりやすくこのように説明するにとどめる)。
そして、辞書でappointとcourageをひいてみれば良い。appointとは、アポという日本語のもとであり、指名する・任命する・定めるといった意味がある動詞なのに対し、courageは勇気という名詞になる※。指名しない→がっかりする、失望させる。勇気がない→失望する、失望させる。
※「勇気づける」はencourage
英単語ターゲットシリーズの欠点
英単語ターゲットシリーズの欠点は、まさに、上で解説した通り、日本語にすると似通った意味になってしまう単語が実際はどのように違うのか、そこについて学ぶ機会が少ないところにある。
しかし、ターゲットシリーズを使用するのは、必須単語が頭に入っていないから長文が読めないという子であり、似通った単語の区別をつけたいというレベルの子ではないから、結局の所これでいいのかもしれない。
ターゲット1900ができるようになった子には、これくらいの薄い本で良いので接頭辞、接尾辞などの知識を増やすようすすめている。
「英単語メモリー」。私も実際に読み物として使っていたもので、非常に薄くて簡単でわかりやすい。
例えば、re+vealは暴露するなのだが、reはリバースなどひっくり返す意味があることから、ヴェールをひっくり返す…つまり中のものを見える状態にする、暴露することなのだという旨の解説があり、reが単に「逆」という意味だけではないことを上手に説明していると思う。