なぜうちの子は授業中にいたずらをしてしまうのか?

今回は、授業中にいたずらをして集中しない子供の心理についてご紹介します。先生やってると本当によくいるなあって思うんですよね、授業中に遊んでしまう子…。
ちなみに、今回の記事は後輩のメイさんが書いてくれました。いたずらっ子のスペシャリストです。ときどき私のコメントも入れつつご紹介したいと思います。

授業中にいたずらしてしまう子の心理とは?

授業中に集中しないどころか、目を離すと直ぐにイタズラ…。なんでこうなってしまうのでしょう?その時の子供の心理とは?以下の5パターンに分けました。

  1. 単に幼い。良い悪いという区別はなく、塾講師を遊び相手の延長と考えている。
  2. 集中力が切れて遊びたい。イタズラが好き。
  3. 自分が許される範囲を測っている。コミュニケーションの一環。
  4. 勉強をしたくなくて妨害している。できるがやる気ない。
  5. 大人をからかって遊んでいる。証拠を残さず困らせる探求をしている。

数字は、〈知能が低め・単純、素直〉1—5〈知能が高い・捻くれ、理性的〉とします。
数が大きくなるほど、叱り、説得が難しく、1~5単体の場合もあれば、複数にまたがっている場合もあります。その場合、知能は番号が大きい方として考えて下さい。

syn
【管理人Synコメント】ウッ…!3番が深いですね…甘えられるかをはかっているのですね…。そして5番が恐ろしい…(笑)

では、以下に詳しい説明…。

1 塾講師を遊び相手と考えているパターン

後先考えておらず、相手の立場や考え方、心情、自分へのしっぺ返しを考慮してない。子供らしい思考回路といえる。年相応。しかし、全く罪悪感がないかと言えばそうではなく、イタズラは悪いって認識位はある。2.にも同様の傾向がある。

2 集中力が切れていてイタズラが好きなパターン

行動は同じでも動機(理由)は種類がある。例えば、とにかく遊びたい、やらなきゃいけないとなんとなく認識しているが、我慢できない、最初は集中してるいが、長く集中力が持たないなど。勉強より遊びたい、勉強サボりたい気持ちが先行しており、年相応の心理である。

3 自分が許される範囲を測っているパターン

1. 2.に比べると知能が高い。相手の心情を観察し、立場や考え方を考慮している。動機はいくつか考えられる。例えば、慣れない環境に順応しようとしている、様子見、2.の様に勉強したくない思いはあるが、サボったり、イタズラしたり、ごまかしたりして勉強から逃げられる相手か試して隙をうかがっている。

以下2つの場合は要注意である。

  • 普段から自分が許容されない環境にいて、相手の出方、性質を知る必要から自分にとって味方か敵か測っている
  • イタズラや暴力、暴言でのコミュニケーションしか知らない。

この2つタイプは家庭や学校など塾より身近なコミュニティで何らかの不具合を起こしている。恐らく、安心できる居場所、隠れ場所を持たない。いじめの被害者・加害者の場合もある。精神を病んでいる場合もある。家庭では、両親から安定した愛情を貰っていない。
頑張りではなく成果のみで評価され、話を聞いて貰えず、その子そっちのけの理想を押し付けられたりしている。また逆に一切無関心もしくは両親に関心を持つ余裕がなく、放置されている。両親の出勤、帰宅時間が多く、ほぼ会っていないこともある。自身の存在を肯定して貰えてない。両親以外に上記の様な見守り、愛情、理解、肯定をしてくれる存在、コミュニティがない。他者と関わりが少ないため、コミュニケーションが苦手。

次に、2つタイプに特化した特徴をそれぞれ上げる。

前者は、両親の様な身近な権力者の前では大人しい。構って貰いたいが貰えず、結果のみの評価をされていたり、放置されたりする。周りに人がいない。いじめの標的にされ、または憂さ晴らしでいじめをしている場合あり。

後者は、程度は色々あるが、近いコミュニティより虐待(肉体的、暴言などの精神的)を日常的にされている。または自分は無関心で放っておかれ、目の前でそんな悲惨な光景が起きている(夫婦喧嘩、DVなど)。相手を害することしか知らず、いじめっ子になっているかもしれない。

4 勉強をしたくなくて妨害しているパターン

自分の能力や状況、周囲の環境、塾講師の様な大人の状況が認識できている。相手の立場、考え方、心情を読んでいる。

思考は2と似て勉強せず、遊びたい、サボりたいだが、状況を認識している分、イタズラも意図的、作為的になり悪意がある。単に暴れているのではなく、どうサボれるか、勉強、宿題時間を短くできるか、授業を妨害できるかを目的にしているため、塾講師をからかうといった相手に害を与えることだけではなく、勉強するフリしてこっそり落書きしたり、わざと居眠りしたりする。基本的に自分の周囲が安定しており、愛情も貰っている。周囲がサボったりしても許容する環境にいる。

5 大人をからかって遊んでいるパターン

最高に捻くれている。愉快犯。分かっていてイタズラし周囲を困惑させて楽しむ。自分の能力や状況、周囲の環境、塾講師の様な大人の状況が認識できている。自分の行動がどの様な影響が出るか予測し、自分に対するメリットデメリット、リクスまで考えている。自分の行動に対する評価も認識している。

自分独自の価値観、世界観があり、型にはまり一般的な社会通念や常識、価値観を押し付けるものは敵。強制は敵。よって、常識の範疇の勉強を押し付ける塾講師は敵。だが、塾講師という立場が敵なだけであり、塾講師個人への見方は違う。自分のイタズラの犠牲になり可哀想とか考えている。

周囲が慌てふためき、困り、焦るのが楽しくて仕方ない。相手のリアクションを見て楽しんでいる。勉強は眼中になく、どう相手をいじり倒すかに終始する。

知能が高い(悪知恵)程、悪意が強く、周到に、証拠を出さず、事を露見させず、自分に容疑がかからない様に相手を削れるか考えている。目に見える相手や持ち物への損害や紛失などはせず、精神的、体力的に削りに来る。隙を見せたら徹底的にいたぶる。相手に対する害意はなく、極限まで困らせたいと無邪気に遊んでいる。

まとめ

Syn
【管理人Synコメント】単純に遊びたいだけではなく、イタズラっ子にも種類があるということを解説してもらいました。詳しい…。
5番はとてもタチが悪いのですけれども、コイツには勝てないと思う場合は従ってくれたりしますのでまだマシかなと私個人は思います。コイツは余裕だと思われてしまった場合は最悪ですね~…。
とにかく、イタズラっ子相手には、頭ごなしに叱るのではなく、子供を理解するところから始めましょう。
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ABOUT US

Sym
ベテラン塾講師です。
中学受験・大学受験・大学院受験は自分が一般入試で経験。

なぜ先生をしているかというと、その人個人に合った方法を探して「できた!」と喜ぶ姿を見るのが好きだからです。

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