問題を解くとき、前から全て解いていけば良いと思っている人はこの世にどれくらいいるのだろうか?
その問題を解くのが「勉強のため」なのか、「点数をとるため」なのかで変わってくると思う。もし「点数をとるため」に解いているのであれば、おいしい問題とおいしくない問題を見極めて、潔く、おいしくない問題を捨てるべきである。なぜなら
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テストのほとんどは満点を取る必要が無い
テストは大体、取るべき点数が明確になっていることが多い。受験や資格試験ならば「最低合格点」が取れれば良いのだし、TOEICならば自分の欲しい点が取れれば良い。ならば、全ての問題で正解する必要はないし、全ての問題を解く必要もないのである。そうなれば、より素早く簡単に点数を取れる問題から取っていくべきである。
おいしい問題の見分け方
おいしい問題はサービス問題とにている
1,より少ない時間で正確な答えにたどり着けるもの
2,ひっかけが少なくて間違えにくいもの
3,教科書や問題集に載っている定番のもの
4,文章中に答えがあるもの(国語)や公式に当てはめるだけのもの(算・理)
5,一見難しそうだが覚えたもの勝ちなもの(仮定法など)
※「サービス問題」=出題者が受験者に点数を取らせるためにあえて易しく作った点取り問題のこと
それに対して
おいしくない問題とは
1,ムダに時間がかかる割に点数が低い
2,場合分けやひっかけが多く含まれるもの
3,教科書のコラム欄など重箱の隅にあるようなもの(=「重箱問題」)
4,文中にヒントがなく自分で作らなければならないもの(国語)や公式がなく自分で法則性をみつけて証明しなければならないもの(算・理)
5,一見簡単そうだが正確な答えが出ないもの(=「完答問題」)※「重箱問題」=名の通り、重箱の隅をつつくような問題のこと。点数が2点や1点で、解けなくても合格できてしまうマニア向け問題のこと。社会科の受験問題では頻繁に登場し、受験生を混乱させる(中学受験の社会に中学歴史以上の単語が出題されたり、大学受験の世界史に大学以上の難解な単語が出題されたり)。
※「完答問題」=完全解答で何点、というタイプの問題のこと。ア~オのうち正しいものを全て選んで全て合っていた場合のみ5点というようなもの。センター現代文で毎年「正しいものを2つ選べ(10点)」と類似のものが出題されて受験生を泣かせる。
だからまず、おいしい問題から解き、おいしくない問題は後回しにする。おいしい問題を全て解き終わったら、おいしい問題が合っているかきちんと見直しをしてミスがないことを確認した上でおいしくない問題を解きに行く。この順番が大切だ。
おいしい問題=得点「すべき」問題、得点「しなければならない」問題
なのに対し、
おいしくない問題=とれた「ほうがいい」問題、とれたら「追加点になる」問題
であるから、おいしい問題→見直し→おいしくない問題というように、間に見直しを挟むことが重要だと私はずっと生徒達に言っているのだが、彼らはいつも見直しのことを忘れる。
見直しを忘れる子ほど、テストは点を取りに行くものだという意識が薄い。点をとるためには間違えないことが大切なのである。より多く解けても間違えたら意味が無いのである。さあ、いますぐ見直しを始めよう。