子供も人間です。理不尽だなと思ったり、大人なのに約束を守らない、と思ってグレることは多々あります。
まずは理不尽な叱り方をしていないか確認していきましょう。
叱り方ひとつで子供のやる気も変わってくるのです。
①他人との比較が劣等感を呼び、やる気を無くす
親がついやりがちですが、Aくんはこうなのにあんたは~とか、Bちゃんはこうなのにあんたは~とかをやられると子供は気が滅入ります。
他人と比較されて悪いところを指摘されて劣等感を持ち続けていると、やる気はなくなります。
親がやりがちな…理不尽な他人との比較例
- 国語の偏差値は自分のほうがAちゃんより上であるのに、親から「Aちゃんは読書をたくさんしているから国語ができる。あんたはもっと読書をしなさい。読書が足りない」と言われる。理不尽である。
- 塾にいかずに部活も学校の成績も良い点数がとれる子もいるんだから、あんたは大いに甘えていると非難される。なんでもうまくできるやつと比較されても困る。
- Bちゃんは本当に頭がよくてなんでもできるわねー、と子供の前で同級生を沢山褒める割に、自分の子供のことは悪いところの注意ばかりする。その結果、子供はBちゃんと仲が良かったのに、学校でBちゃんを学校で避け、仲が悪くなった。
- 苦手な勉強で詰まっていたところ、「お姉ちゃんはあんたくらいのころにはそんなのできてたわよ」と叱咤激励される。優秀な姉と比較をされて余計やる気を無くす。
つい誰かと比較して愚痴を言いたくなりますが、やめましょう。
②親同士の付き合いの中で子供を貶す
子供がいないところでやるのは構いま…いや構わないわけではないですが、聞いてしまった子供は凹みます。
特に女親同士が集まると自分の子供の愚痴ばかりになるので、自分の子供について自慢するわけにもいかず、悪いところを探して愚痴をいうことになるのですが、子供がそれを知るとどう思うでしょうか。
親がやってしまった、子供を貶したのを聞かれた例
- 授業参観にきて廊下で親同士話をしているときに子供が通りかかって聞かれてしまった。「うちの子本当に●●がダメで~(笑)」と話していたが、子供はそれが出来ないことを深刻に考えていたため、後で親にキレた。なぜ人が気にしていることを他人に言いふらすのか!と喧嘩になった。
- 大学院に進んだ子供について、マンションの住人に「うちの子なんてまだ学生してるのよ」と言っていたこと。子供本人はまじめに勉強のために大学院に進んだのに、「なんて」「まだ学生」と言われたことに腹を立て、喧嘩になった。
- 子供同席の三者面談で、「私に似てうちの子も●●がダメで」と親が言ったところ、子供がいっしょにするなと怒りだして面談どころではなくなった。
これはあれなんですよね、
全部の例に共通するのは、親からすると他人事なんだけど、子供本人にとっては自分事なんですよね。
だから自分のことを他人に軽々しく悪く言われるのが嫌なのは当然です。
親同士の付き合いで子供の愚痴を言わなければいけない場面もあるかもしれない、だけど、子供が聞いてもまだマシかもしれない内容にしてあげましょう。
少なくとも、事実を「なんて」とか「まだ」とか「私に似て」とか余計な表現を付け加えて盛るのはやめましょう。
③親が自分の子供の頃と比較する
これもありがちです…。
自分が小学生の時はそれくらいできたーとか、言ってしまうのです。
だからなんだって感じなのですが…。
他人との比較で劣等感を生むというのとちょっと似ていますが、これの特徴は「時代が違う」「環境も違う」というところなのです。
- 社会なんて暗記でしょ覚えればいいのにどうして簡単なことが出来ないの
→親が暗記が得意でも子供は苦手なこともあります…違う人間なんですから… - 小説なんて読めばすぐわかるのになんでかこの子は人の気持ちがわからない。
→自分を基準にするのはやめましょう… - 「公立で十分なのに私立だなんて。私立なんてバカがいくところなのに」
→それは地方の感覚です。首都圏では私立のほうが高いところも沢山あります。 - 英語なんて文法ができればいい
→いまは小学生から英会話やリスニングも導入されています… - どっか女子大でも入って就職してくれればいい
→時代錯誤している気がします。現在は就職が大変な時代だからこそ大学選びが大事なのですが…!
まとめ
親は子供を自分の一部のように思っていますが、子供は独立した人間です。
なので、自虐ネタを披露するような気持ちで子供を貶したり、自分ができることを当然子供が出来ると思いこんで叱ったりするのはよくありません。
子供を叱るときには、子供は自分とは違う別の人間なんだということをちゃんと意識していただけると、子供さんも本当に助かると思います。
よろしくおねがいします。
*関連記事*